3. I will graduate this academy after few years.
「次。来い」
名前も呼ばれず、先生に部屋に入ることを促される。部屋とは、卒業試験が行われる部屋だ。
つまるところ、今、卒業試験の真っ最中であった。
「分身の術だ。できないならさっさと出てけ」
この先生、かいこ先生は、物言いは最悪で態度も最悪だ。だがオレに対して化けギツネ等の暴言を発したことは無かった。
いつもこんな感じ。
だけど、この先生とも今日でお別れた。なんていうか、逆に六年も一緒で暴言を吐かない先生だなんて、すごいって感じ。
「ういーっす。分身の術―」
もし自分が普通に分身の術ができるなら、手を抜くつもりだった。だけれども、今はそれをする必要がない。
体中が痺れるようなきつい痛みを受けて分身の術する。
現れたのはふにゃふにゃな変な人間。つまるところ、分身の術ができない。
チャクラもまともに練れないのに、しっかり分身が出るわけもなかった。
「不合格」
うずまきナルト、十歳。アカデミー卒業試験に失敗。留年です。
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