1. I'm ten years old now!


 一人暮らしにとって重要な料理であるが、料理はできた。貧しい農村の子供だったので、親の代わりにご飯を作った。昔忍者をやっていた時も自分で料理を作っていたし。昔班員に食べさせたお弁当はおふくろの味だと言われたこともある。

 しかし一人暮らしをしていきなり上手な料理を作れるのもおかしいだろうと、色々頑張って初心者なふりをした。金さえ払えば客が血濡れで来店しても気にしない本屋の店主がいるので、そこで料理本を買ってきた。

 料理をする、ということだけでもすごく手間がかかる。五歳の自分には面倒くさいものだった。

 そして。

 オレは怖かった。
 暗部の人に守られているのは知っている。けど、もし、そういう状況に陥っても助けてくれなかったら。そう、考えると……。

 昔のことなんて思い出したくはない。特にあれはお腹の下の部分をきゅーっと締める。苦しめる。
 今まで、今このうずまきナルトという十回目の人生を含めなければ、女として生まれたことは三回あった。
 二回目の時は小さいうちに死んだ。四回目の時は父親に、やられた。五歳だった。信じられなかった。そしてあの、六回目は。

 思い出すのはやめよう。
 ただの暴力なら別に気にしない。実際、ボロボロになって立てなくなるまで殴られるなんてことはなかった。痛いからやめてと許しを請えば、不良でも殴るのをやめたし。
 うずまきナルト、十歳です。





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