26. I have watched a ghost...


 ヒルゼン様の勉強教室から解き放たれたオレは、森林探検中である。といっても向かうのは演習場方面ではない。本当に探検中である。迷いそうだ。
 が、迷ったとしても暗部さんがきっと何かしてくれるだろう。
 ガサッ。
 バッと振り向いて、木の茂る方を見る。

「兄さん?」

 一人の少年が草陰から飛び出してくる。首には木の葉の額当てだ。……びっくりさせないでくれよー。

「あ、違った。すいません」

 終始無表情の少年は、そのまま踵を返していった。その肌は不気味なほどまでに白い。ずっと影になるところにいたし、……まさか幽霊か? 草陰ならぬ草葉の陰から飛び出してきたわけになるが。

 しっかし……雰囲気といい、着ている服といい……。こいつ、暗部じゃないか? 年はオレと変わらないくらいで、か。戦争が終わったというのに、まだそんな小さな年で忍をやらせているのか。あまり知りたくない事実である。しかもどうやら感情さえ薄いようだ。

 面を持っていないのが気になるが、まあそれは置いておこう。

 で。

 暗部と会ってしまったわけだが、今日の監視は一体どうしたというのだ。この子が監視の暗部でないのは明らかなんだが、なんでオレの前にいかにも怪しい感じの子供が現れるのを放っておくのか任務怠慢もいいと……、

「ぬあ!」

 ゆ、幽霊だ! 今のは幽霊だったんだ! 本当に幽霊だったんだ! そうじゃなきゃ会うわけなかったし! うっわー! まさか自分に霊感があったなんて!
 何か背中もぞわわっとしてきたので、早く村へ帰るとしよう。

 火影邸をに戻ると、ヒルゼン様の部屋から何か会話が聞こえた。多分今日の暗部との会話、かな?



多分ナルト見張ってたのはアスマ。ちょっと反抗期で任務怠慢。アスマがいつ守護忍十二士になったかわからないので……。この任務の後からなったかと思われます。 ちなみに例の少年はまだ忍じゃありません。慕ってるお兄さんの額当てを借りただけです。




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