25. Reading and writing are important.


 ヒルゼン様のお孫さんはお七夜のうちに木の葉丸と名付けられたようだ。確かに木の葉を表していていい名前だとは思うが……。これで落ちこぼれだったら相当居心地が悪いだろうなあ。

 ヒルゼン様の孫だから……どいつの子供だろうか。自分が交流あったのはアスマぐらいであるが……だとしたら、十九歳で父親になったことになるな。……やはりアスマの兄弟の子だと考えた方がいいだろう。

「で、これが、お、じゃよ。じゃ、この字はなんじゃ?」

 そう言ってヒルゼン様が指したのは、ひらがなのい。

「えっとぉー……。うーん……。あ、い!」

 言ってから気づいたけど、あ、と答えたのか、い、と答えたのかよくわからん答えになってしまった。

 ヒルゼン様はオレに文字を覚えさせる気でいるらしい。そして料理の本を与えるつもりのようだ。その証拠にすでに子供向けだと思われる料理本を持ってきていた。今使っているのは子供用のひらがな表だ。

「正解じゃ。ナルトは頭がええのう。今日はこれくらいにしとくかのう。じゃ、また明日」
「うん、また明日!」

 オレにとってひらがなカタカナ漢字、そして木の葉の暗号文字さえもわかるが、うずまきナルトにとっては意味の分からないものである。そもそも文字のという概念さえ今日初めて知ったことになろうだろうに。ヒルゼン様も詰め込み教育をなさるようで……。





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