24. How do you do?
「うん! 自分でも作ってみたいかも」
「おお、そうかそうか! 今度教えてやろう! じゃあわしはまだまだ仕事があるからの」
……はぁ。
料理は苦手である。おっと、言葉が足りなかった。
料理を習うのは苦手である。
これだけはどうしようもない。
料理なんてできるというのに、初心者のふりをするのはどうもきつい。オレが作る料理はすでにおふくろの味の領域である。
薄切りの厚さをわざと変えたり、塩と砂糖を間違えて入れてみたり、醤油を間違えてダバっと入れたり、と、失敗するのもめんどくさいのだ。
しかも、八回目も木の葉で生まれたこともあって、いろんな人にオレの料理を食べさせたことだってある。
今回の人生では、あまり年上の人にはご飯を食べさせてはだめだろう。結構親しい人は料理の味覚えたと思うし。ていうかあいつには無理やり覚えさせたし。
……あいつ、元気かなー。
ま、石には名前がなかったし、元気だろうけど。
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