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花と虫(双玉)

「燕青…」


掠れた声で名前を呼ぶと相手は笑った。


「わりぃ、無理させたか?」


「いつもだろう…いいから早く退け。体を洗う」


自分に覆いかぶさる体を力なく追い払おうと両腕を動かすが、その腕を掴まれる。


「お前の汗ってさ、甘い匂いがすんのな…」


情事の後の疲れた体。
何を言っているんだ?静蘭はそんな表情で燕青を睨むが、全くお構いなしのようで。


「…ほら、こことか、ここも」


言いながら、燕青は汗の滲んだ静蘭の腋窩や首筋に鼻を擦り付ける。


「…や、めろ!犬か、お前は」


「うんにゃ…お前の甘い匂いに誘われて…むしろ昆虫かも?」


「コメツキバッタだからな」


しかし、そうしてくっついてくるコイツから離れられないのだから、相手が虫なら自分は食虫植物なのかもしれないと静蘭は自嘲気味に笑った。











「いいから離れろ」

「え、もう1回する雰囲気じゃねえの?」

「……」





終わり。



ついったーのCPガチャで、静蘭は燕青の汗の匂いが好きでと言うのがあったのですが、私的に静蘭の汗は甘そうだよなーって事で。
書かないと思っていた双玉妄想が浮かんだのでした。
短いけど。

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