※今日の主役は…オレだろぃ?〜2014丸井誕生日〜

「仁王、パンツ脱いで」


「……は?」


突然頼まれた事の意味がわからない。
今はブン太の部屋で二人きりなわけで、特別問題はないのだが。
…あるとすれば身の危険ぐらいで。


「早く」


「いやいや、意味わからんのやけど…?」


「いいじゃん減るもんじゃあるまいし。今更照れる事でもねえだろ?」


相変わらず、理由もわからずに横暴な事を言う。

そりゃ脱いだ後の姿や行為諸々、ブン太と経験してるのだから照れはしないけども。
脱いでと言われて自ら脱ぐのは恥じらっても構わないだろう。


「せめて、理由ぐらい教えてくれん…?」


「好きだから」


マジマジと見られながら脱ぐのは嫌で再度問えばあっさりと答えが返ってきて再び固まった。


「仁王がパンツ脱ぐ仕草好きなんだよ」


思考が停止した俺を無視して話を続けるブン太。


「ちなみに後ろ向きな」


そう言って、俺の身体を反転させると先程と同じお願いをされた。


誰も脱ぐとは言ってないのだが再び急かす。


「…オレ今日誕生日だしさ」


「…」


痺れを切らしたのかそれを言われては無下に出来るわけもなく。


「脱ぐだけなら…」


覚悟を決めてベルトに手をかけた。


「おう、なるべくゆっくりな」


局部を晒すのではないのだから…そう自分に言い聞かせて、ジーンズを脱ぎ終えると一呼吸置いて下着のゴムに手を触れる。


しかし考えてみても、今までにブン太の前で下着をこんなふうに脱ぐ事なんてあっただろうか。
いつも、行為に流れ始めてから脱がされたり、お互いに脱ぐのだからこんなふうに背中を向けてなんて。

そんな事を思っている内にわずかに反応を見せてしまっている自身に苦笑がもれる。

結局考えてもわからずに、体を屈めると足首まで下げた下着から足を抜く。


「…えろいな」


「は?」


「ヒクヒクしてる」


言われた事が一瞬理解出来なくてそのままの姿勢で振り向いた。


「仁王のケツ」


はっきり言われて慌てて身体を反転させる。

そうだ、性器を見せるより尻を見せる方が問題だったはず。
それでも気付いた時には既に遅く。


「…ケツ見られてただけで期待し過ぎだろ」


最早誤魔化せない程に勃起してしまった自身を晒す羽目になっていた。


「もらってやってもいいぜ?プレゼントに」


ニヤリと笑うブン太はそれはもう楽しそうで。


まんまと嵌められた自分が悔しい。


「…食い過ぎんよう気い付けんしゃいコブタさん」


嫌みを込めてお祝いすればブン太は楽しそうに笑った。





おわり



この後行為中も何かにつけて「誕生日だから」って言いそうなこの丸井くんは、たぶん以前仁王くんの尻尾にムラムラした丸井くんと同一人物(^^;

祝ってる感がなくてすみませんでした;

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