パラレル4篇〜飼い主と猫〜 ※仁王猫化
《飼い主と猫》
「あれー…仁王知らねえ?」
「え、さっきまでそこで寝てたんスけど」
「またかよ…最近、いっつも出かけるんだよな」
―――――
『ただいま帰ったぜよー』
「あ、仁王ーおかえり、ずっとどこ行ってたんだよ」
『ちょっと野暮用じゃ』
「何言ってるかわかんねぇなぁ…」
『ところでブンちゃん、腹減ったー』
「あー、ご飯か!今やるから待ってろよ」
「にゃー」
「いい食いっぷりじゃん♪食べたら一緒に寝ような」
『…俺、また外行きたいんやけど』
「はい、仁王寝るぞ」
『イヤじゃー、外出たい』
「…また外出んのかよ?」
「にゃー」
「…わかったから、ドアで爪研ぐな!」
―――――
「てな感じでさー、結局夜出したら朝まで帰って来なかったんだぜ?」
「…あれじゃないっスか?発情期。メス猫探してるんスよ、たぶん」
「あー…」
―――――
「にゃあ」
「仁王…可愛いメス猫見つかったか?」
『…なぜソレを!?』
「外出るのは構わないけど、あんまり遠くまで行くんじゃねえぞ?」
『…』
「車も危ねえし……それに」
『ブン太…?』
「お前拾ってきてから、オレが1番お前の事好きなんだからな…心配させんなよ」
『…すまん』
「ま、あんまし続くようなら、病院連れて行って手術すりゃいっか!」
『!?』
「じゃあ、今日も外行って来ていいぜ」
『あっ、ちょ、待ちんしゃいブン太』
「呼んだらちゃんと帰って来いよ?」
『あ、ドア!閉め出さんでっ!…メス猫いらんから、ブン太とおりたい!』
―――――
「ったく…何ずっとそこで鳴いてんだよ」
『ブンちゃん…』
「…今日からは、また一緒に寝ような」
『もちろんナリ』
―――――
「先輩、猫どうなりました?」
「あー、続くなら病院連れてくっつたら治まったっぽい」
「……」
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