夏に向けまして。



「…仁王、ストップ」


「…?」


「またネクタイまがってるぜ?」


「いやーん、ブンちゃん新妻みたーい」


「…仁王くんキモーい」


「…」


「そういや、来週中間だな」


「そうだな」


「部活もないし半日だし、面倒だからネクタイしなくて良くね?」


「ブンちゃんは、第一までボタン止めてキッチリ絞めときんしゃい」


「…何でだよ」


「襟元開けれない理由作っちゃろうか?」


「やめてくださーい」



―――――



「あ、仁王マジでネクタイして来なかったのかよ」


「ぴよっ」


「真田に見つかっても知らねえからな」


「任しときんしゃい」



―――――



「仁王っ!ネクタイはどうした!?」


「…ほら見つかったじゃねえかよ」


「真田か。ネクタイはして来なかったナリ」


「何っ!?」


「今はどこも節電中だからな。電車も冷房入らんから暑いし」


「だから何だ」


「…クールビズだっちゃ☆」


「はぁ?仁王、真田にそんなん通じねえって」


「……うむ」


「え?」


「お前も中々世間を気にかけているようだな」


「はぁ?」


「よし、蓮二に掛け合って、我が立海も節電に貢献するよう生徒会に進言してみるか」


「マジで…?」


「見直したぞ、仁王!」


「…ありかよ、クールビズ…」


「だから言ったじゃろ」


「…オレも明日は外してこよう」


「ブン太はダメ!」


「んでだよ」


「…ブンちゃん、胸元ぐらいまでボタン開けるんやもん、理性がもたん」


「……お前はいいわけ?」


「作者が描いたから有りじゃろ」


「……お前は無駄に色気放ちすぎなんだよ、バカ!」








おわり

[ 53/68 ]

[next#]




×
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -