・風丸×宮坂
・宮坂が先天的女体化




















「風丸さあんっ」

「宮坂」


夜更け、突然に訪ねてきた恋人に戸惑うばかりだ。夜の空気になじまない制服姿の可愛い恋人は、ゆるくウェーブした金髪をふわっと揺らして、満面の笑顔を湛えている。一体何があったというのだろう?はちきれんばかりの笑顔だ。


「どうしたんだこんな遅くに」

「聞いてくださいっ風丸さんっ、ボク、」

「ああ、聞くから、取り敢えず中にあがっ」

「ボク、やっと、やああああっと!初めての生理が来たんです!!さっき!!」

「え」


不躾にも、俺は彼女の下半身に目をやってしまった。
―――するとすると、なんとなんと、彼女のプリーツスカートから伸びる滑らかな褐色の脚には―――鮮やかな血液が、太ももから足首まで、伝っていた。

息を呑んだ。


「ずっと前に、風丸さんボクに言いましたよね」

「みやさ」

「ボクがいつか大人になったらセックスしてくれるって!だからまだだめだよって!」

「みや」

「でも!ボク、今日大人になりましたよ!!もう風丸さんの赤ちゃんが産めます」

「み」

「善は急げです!!!」


なんて意気込んだ宮坂は、びっくりするほどの力で俺の腕を引っ張り、玄関に上がった。俺を引きずる様にしながら、スキップまがいな足取りで玄関脇の階段をるんるんと昇って行く。
一段、二段、三段……宮坂が踏んだ階段には、点々と血の跡が。


………まいったな。


俺の部屋まで、あと六段。