003
ドサッととある家の前まで運んだら私を落とした
ぎりぎり、尻尾を下敷きにしてお尻は痛くなかったけど尻尾が凄く痛かった。
「ギャンッ」
「!?ど、どうしたんだ・・・って昨日?」
「こ、暦お兄ちゃん・・?」
狐だからか犬みたいにギャンッと泣いてしまってあわてて手で隠すと
家から出てきたのは暦お兄ちゃんだった。
雲雀さんは知ってたんだ、という顔でこっちをずーと見ていている。
だけど暦お兄ちゃんは私の手をとって今度は家の中に押し込んだ。
そして外から、「中に僕の大きなコートあるからソレ着てて!」っと指示を出す。
・・・まぁしょうがないなぁ、なんて思いながら私はそばにあったコートを着る。
耳はフードでごまかせるし、尻尾も体に巻きつけるようにすれば何とかなった。
月火ちゃんが確認してくれて確認済みだしきっと大丈夫。
暫くすると暦お兄ちゃんがボロボロになって帰ってきた。
そして、自転車の後ろに乗ってくれ。と自転車の後ろに乗せてくれた。
雲雀さんもついていくようでバイクのスタンバイは満タンだ。
「少しスピード出すけど我慢しててくれよ?」
「え?」
昨日、本日何度目かの地獄に会いました。
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