002
「で特別っていう意味なんだけどさ、ほんとぉーっに稀で怪異なんだよ。
あのさくひちゃんに取り付いてる狐サン・・・いや"神様"はね」
「か、神様?・・・戦場ヶ原の蟹みたいなやつか?」
「んー、それに近い!ひじょぉーに近いっ!・・・阿良々木君は四神というものを知ってるかい?」
詩人?それぐらいなら聞いた事あるに決まってるじゃないか。
と思っていたらその考え方が読まれていたみたいで「いっておくけど四っつの神と書いて四神だからね」といわれてしまった。
たまには僕だってボケぐらいしたいんだから少しぐらいボケてもいいじゃないかって
違う違う!そんな場合じゃない!
「い、いや・・・あ、青龍とか白虎とかのやつか?」
「そうそうソレ、ソレ・・・まぁさくひちゃんについてるのは白"弧"だけどね」
「!・・・それじゃ昨日は神様に憑かれてるって事か?」
僕がそうゆう風に聞けばそゆこと、とさらりという。
危険はないのか?と聞けば、白弧様はそんなことしないさ、と笑って答える。
「それに今日は白弧様が力をあり余す日でもあるしね」
「それってどうゆう意味―――」
なんだ?と聞こうとした瞬間、バビュンッと僕の前に"何か"が横切った。
いや正確には忍野の前を横切ったというのが正しいのか
「フフ、私抜きに話を進めるとはお前も偉くなった者じゃのぉ?」
「あぁ、いらっしゃいましたか、白夜様」
何かが投げられと思われる所から聞きなれた声が聞こえおそるおそる振り向けば
そこには昨日そっくりな"者"がいた。
でも髪の毛は黄色っぽく赤が混じったような色が腰までになり、
目は赤っぽく、鋭くなっていて腰から最初はもともと大きかった尻尾がもっと大きくなり、一本だけで1メートルぐらいはゆうにある尻尾を九本もゆらゆらと揺らしていた。
「フフッ、私を払うような話をしていたのじゃろ?」
「そんな事、あなた様にはしませんよ」
「あ?・・・そこの小僧共は私を倒そうとしたが?」
尻尾の中の1つで俺を指したあと、恭弥がいるほうを指す狐憑き。
その行為でハッとして恭弥はどうした!と叫ぶ。
そしたら忍野は「神の前だ、控えろ!」と俺に怒鳴る
何だ、何だよ。さくひの体を支配している奴になんで敬わなくちゃいけないんだ。
「僕は平気だよ、・・・それより暦、神の前だ。控えなきゃかみ殺す」
「!恭弥・・!・・・ど、どうゆう意味なんだよ?」
「言った通りだよ、・・・そのお方は神様だ、逆に戸田昨日のことを助けてるんだ」
その言葉に僕はひどく混乱したが、
狐憑き・・いや白弧様はその様子をひどく面白そうに見ていた。
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