「よ、お前」
一撃目はシカトされた。
「よぉよぉ、お前」
二撃目は「殺害予告者に用はない」と言って切り捨てられた。ずいぶん舐めた態度とってくれんじゃねえか。
「それが駄目なんだろうが」
「じゃあもう土方さんが何とかしてくだせえよ」
「手前ぇのケツは手前ぇで拭け」
「インポが」
ぶち切れ土方さんは放置して、次の策を練ることにした。策を練ると言ってもそれはただの形で、やることはいつもと変わらない。
「お前、次の授業は何でい」
「体育です、けど?」
「ちょいとエスケープしやせんか?」
「え、やだ。次バレーだから出たいし」
「俺はあんたと一緒に話がしたいんでさあ」
「…なんで?」
「あんたに興味がある、とか?」
ムッとした顔をして彼女は教室を出て行ってしまった。不可解だ。
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