短編
※…背後注意
◎…その他

林檎タルトの誘惑



セバスチャンの声が響き渡る。
それは歌声などではなく…




「坊ちゃん!またつまみ食いをしましたね!?」

「僕に怒っているのか?」

「当たり前です!」




坊ちゃんを叱る声だった。





「僕の目の前に置いてあったんだ。食べるにきまってるだろう?」



僕に食べてともいってるかのような林檎のタルト。
食べなくてどうするんだ。




「ちゃんとおっしゃってください、何が食べたいとか…」


セバスチャンが困った顔をする。
面白い。





「だったらお前を喰わせろ。」

「…私でよろしければ、差し上げますよ?」




奴はにこりと笑い、
僕の方を見た。





「嫌ならいい。別にお前は僕の執…」

「坊ちゃんの執事ですよ?それが何か」

「いや、いい。わかっているならちゃんと…んんッ!?」




奴の柔らかい唇が触れる。




「…ッお前は」

「そういう素直では無い所、好きですよ坊ちゃん。いつまでも、永遠に。」




=END=
2010.11.29

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