短編
※…背後注意
◎…その他
歯医者2回目。
「坊ちゃんがいなくなった?」
「どこ探してもいないんです!!僕外とかも見たんですけど…」
フィニが言うかぎり、シエルが脱走したらしく…今日は歯医者に行く日だった。
「…もうすぐで予定の時刻なんですが。」
セバスチャンはそう言って屋敷の中を詮索。
シエルはすぐに見つかってしまった。厨房の棚の中に入っていた。
「坊ちゃん、その十字架は何です?」
「悪魔避け。」
「…そうですね。意地汚いヴァンパイアなんかが来た時には効きそうですが、生憎私は悪魔です。」
「悪魔避けだと言ってるだろう!!」
セバスチャンはシエルを抱き抱え、フロントに向かう。シエルは歯医者に行くことを察したのか、降りようとした。
「観念したばっかではないですか。1回目は行ったのに何故今日は行けないのですか?」
「今日は注射が…」
「麻酔ですよ。…時間が押してますから、行きますよ!!」
「う、うわぁ!!」
セバスチャンは目にもとまらぬ早さで歯医者へ向かった。
シエルが涙を溜めて帰ってきたのは、その数時間後である。
=END=
2011.1.6
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