短編
※…背後注意
◎…その他

V



身体がセバスチャンに支配されていく。
快楽に溺れ、抵抗の力さえ奪う。


「…くッ、あぁっ…セバ…スチャ…ン!」


―溺れる




















「…このチョコレートはデザートを作るのに役立つと思ったんだ。」



シエルの言い訳。
自分がこういう使い方をすることを狙い、誘った訳ではないことを証明していた。



「…どうでしょう?」

「どうでしょうではない!…嘘ではない。誘ったのはお前のほうだ、セバスチャン。」

「…どうも誘った覚えがないのですが。…まぁいいでしょう。痛くはありませんか?」




セバスチャンが微笑む。
痛くない訳がない。あんなに激しくされ、何度も繰り返されたのだからっ…




「…。」

「明日は1日休日ですから、問題ありませんよ。」

「問題大有りだ!どうしてくれるんだ!!違和感に異物感がとれないんだぞ!!!」




シエルは泣き顔になっていた。
もう少しで涙が出るほど、涙腺が緩んでいる。



「坊ちゃん、下だけではなく涙腺まで緩んでいるのですか?なんとも嫌らしい身体ですね?」

「ふざけるな!他人事みたいに言うな!!!」
「…可愛いと言っているんですよ?そんな身も全て愛してますから。」



そんな直球がくるとは思わなかったので、シエルはビックリしながら顔を赤くした。




「嗚呼…そう思っているのは私だけなのですかね?」



セバスチャンが問い掛ける。
決まっている。僕だって…


「……好きに決まっているだろ…う。」






しれっとした顔をしたつもりのシエルだったが、顔は真っ赤で照れ顔になっていた。





Merry Christmas!

素直になる魔法。

=END=
2010.12.25

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