短編
※…背後注意
◎…その他

T


更に調子に乗り出した。

(ふざけるなっ)
シエルは照れながらセバスチャンを軽く叩いた。



「…では、そろそろ私室に行きましょうか?」

「…あぁ」




短い返事をして私室に戻る。




「さて、坊ちゃんにこれを。」

「なんだ?」



そういって小さな箱を手渡してきた。
綺麗にラッピングされていて、リボンはブルーだ。
中には何やら小さな小瓶が入っていた。



「…なんだこれは?」

「栄養剤です。背が伸びるように、と。」



シエルは怒りが上ってきていた。
(X'masでもふざけているのか!奴は!…腹が立たない日は無いんだな。“背が伸びるように”…嫌みか!)



「…もういい。寝る。」




(飽きれた。どうでもいい。
奴が喜ぶようなプレゼントを考えていた時間が馬鹿馬鹿しい。所詮悪魔だ。)


「…最悪だな、今日は。」




その瞬間、長くて細い手が伸び、僕の身体を捕らえた。身動きも取れず、ましては口まで塞がれてしまった。


「ーッ、うぅーッ」


セバスチャンの口の中に指が入ってきた。
さらにさっきの小瓶を取り出し、中に入ってた液体を流し込んできた。




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