Heartful Voice

「捕まえるに決まってるやろ」

 その表情に、小さく笑って。
 もう一度、力いっぱい抱き締めて。

「……捕まえるの意味、違くないか?西の名探偵」
「違わへんで?死ぬまで離さへんからな」

 上げた瞳に、優しく笑う瞳が映る。
 その目を閉じて。

「好きやで、快斗」

 呟くように言って、そっと口付けた。
 その唇は、二人の心のように熱い。
 二人に振る雪も溶かす程。



 澄んだ空気に響く、クリスマスの訪れを告げる鐘の音。
 静かに降る雪が、静かに街を染めて行く。
 その中で。
 真っ直ぐ続く、二人の足跡。

 この先も、寄り添い続く二人の未来は。
 ずっと。
 ずっと重なり、繋がってゆく。

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テーマ「人外ファンタジー」
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