「だからね…僕は、するよりされる方が好きなんだけど…周君のバージン、もらっておこうと思って」
桂月の想いに押され、しばし呆然としていたが、その言葉にはっとする。
まずい、このままでは本当に犯されてしまう。
桂月のことは愛しているが、だからといってヤられていいかというと、それはまた別の問題だ。
男としての沽券にかかわる、そうではないか?
「桂月…嫌だ」
「怖いの? 大丈夫だよ、周君が僕にいつもしてることじゃない。僕が耐えられるんだから、君にだって耐えられるよ。
すぐに気持ち良くなるから、大丈夫」
「だって…いってぇよ…」
そうやって俺と桂月が会話を交わす間にも、橋立の指は俺の中をかき回し続けていた。
太い指が二本から三本に増やされ、拡げられた入口が悲鳴を上げる。
「ええ? そんなにたっぷりローション使ってるんだから、痛いわけないでしょ」
くすくす笑いながら俺を撫でる桂月に、橋立が顔を向ける。
「桂月様、そろそろ用意が整いましたかと」
「ありがと、元」
橋立が場所を譲り、代わりに桂月が脚の間へと収まる。
そして、俺がいつも可愛がっている桂月のものが、ひたりと入口に押し当てられた。
「桂月…」
止めてくれ…最後の望みをかけて、その名を囁く。
だが、懇願は桂月には届かない。
「いただきまぁす、周君」
甘やかな声でそう宣言し、桂月は俺の中へと入ってきた。
「あっ」
身体を貫かれる圧迫感に、目の前が真っ白になる。
「ああ…ッ!!」
「周君、キツイ…」
「や、やめ…」
全てが初めての狭い器官に、桂月はぐりぐりと強引に捻じ込んでくる。
俺のものよりは小ぶりだが、一般男性としてのそれなりのサイズはもちろんある。
橋立の指より太くて長くいそれに、身体の内が焼き焦がされるような灼熱感を感じ、俺は喘いだ。
「痛ぇって、桂月!」
「まだ痛いの? 貞操観念はゆるゆるなのに、こっちはお固いんだね」
桂月が身じろぐたび、ぐ、ぐ…と指では届かなかった奥まで割り開かれる。
「う、うっ…」
「全部、入っちゃった」
俺の尻に、桂月の腰がぴったりとくっついている。
桂月のものが中に全て収まっているのだと思うと、いいようのない羞恥心に襲われ、顔を逸らした。
いつもは、俺が桂月をこうするのに、今は…