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6 星のようにきらきらと




私はろくにご飯を食べていなかったのですごく体が細く、いろんな所に傷や痣がありました。シリウスはあのおじさんを殺してやる、と呟いていましたが、私は止めました。人を殺すのは、悪いことです。私のせいでシリウスが殺人者になってしまったら、悲しい。そう言うと、シリウスは、自分の唇で私の口をふさぎ、私の唇を舐めました。おじさんたちに散々やられた行為だったけど、相手がシリウスだと、気持ち悪く感じませんでした。人形のように綺麗な顔だからでしょうか。

私の体がようやく綺麗になってくると、ジェームズたちは結婚式をあげ、私を花嫁付添人にしました。シリウスは花婿付添人です。リリーの友人にしたほうがいいんじゃないか、と直前まで言っていた私に、リリーはにっこり笑って、私のことを友人だと思ってるから、と言いました。白いドレスを着たリリーはこの世で一番綺麗な人だと感じました。
2人の結婚式はとても派手でした。人数はあまり多くなかったけれど。マグルなのは、私とリリーの家族くらいで、魔法使いの人たちは私をめずらしがって、たくさん話しかけてきます。こんなにたくさんの人がいる明るい場所に来たのは初めてで、私は頭がぐらぐらしました。そんな私を助けてくれたのはシリウスで、私の代わりにいろんな質問に答えてくれました。

ジェームズとリリーは、この世で一番かっこよくて、綺麗で、幸せそうでした。シリウスはジェームズより自分の方がかっこいい、と言います。

その半年ほどあとに、リリーは妊娠しました。ジェームズとの赤ちゃんができたのです。私は、赤ちゃんがどうやってできるのかさっぱり分からなくて、シリウスに聞いてみました。シリウスは教えるのを何やらためらっていましたが、教えてくれて、私は、おじさんたちとした行為がそれだったんだ、と分かりました。シリウスはやっぱりおじさんたちを殺したいと言ったけど、私がたしなめる前に訂正して私にキスし、私を愛してると言いました。
私はジェームズもリリーもシリウスも大好きだけど、どうやらシリウスは特別だったようです。嬉しくて胸がいっぱいになりました。シリウスは、それが幸せなんだ、と言って笑います。きっと、私は今、幸せです。









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