「レギュラス・ブラックの行方を知っているんだろう」 「いいえ、わかりません我が君」 「お前とレギュラス・ブラックは恋仲だったと聞いていたが?」 「いいえ、そんな事実は一度もありませんでした。我が君」 「……フン、良いだろう。…お前にはレギュラス・ブラックがやる予定だった任務についてもらおう。危険な任務だ。やれるな?」 「もちろんです、我が君」
ねえレギュラス、あなたはやっぱり私を置いていったね。わかってたよ、分かりたくなかっただけで。あなたがどうしていなくなったのかなんて分からない。あなたは教えてくれなかった。でもね、きっと私も、教えなかったと思うから。
本当に、私とレギュラスは恋仲なんかじゃありませんでした。我が君。 お互いそんなことは微塵も思ってなかった。ただ、ただ、都合の良い存在。偽りの愛。自分と違う人間を愛することを知らなかった、愛されることを知らなかった哀れな2人が、互いに慰め合っていただけなんだ。これを恋仲と呼ぶんでしょうか?あぁ、我が君。あなたも、愛を知らない人間だったんですね。
レギュラス、もう、さよならだね。そういえばシリウスは今どうしてるんだろう。きっと眩い光の中で幸せに生きているんだろうな。その隣に狼男さんはいるのかな?いたらいいね。
暗い小さな獅子王と狼女は闇に落ちて、明るく若き黒犬と狼男は光に飲まれた。でもシリウス、レギュラス、あなたたちと出会えて良かったんだと思う。私が狼女だとあなたたちが気づいてくれなければ、私はきっと、ただの悪魔の子だったから。
ありがとう、ありがとう、ごめんね、さようなら。もう二度と、会うことはない。
possibly i felt the happiest when you noticed my eyes.
(貴方達が私の瞳に気付いてくれたときが、私にとって一番幸せだったんだろう)
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