「じゃーん」

「…………」

「…じゃーん」

「…………」

「じゃーん！！」

ぐりぐり

「いでででで！なんなんだよ！」

「じゃーんって言ってんだからこっち向けよ」

「うっせーな、今それどころじゃねぇんだよ」

「それって見てもないくせに。何？女の子をどうやって口説くかでも考えてるの？乙女アデル姉さんがアドバイスあげよっか？」

「乙女なんかどこにいるんだよ」

「てめえ…」

ぐさっ

「いっ…て、お前その爪…」

「えっまさか今気付いたの信じられない」

「どうしたんだよそれ」

「うへへへアリス先輩にやってもらったんだー」

「…………ふぅん」

「何その薄い反応。私が思わぬ女子力アップをはかってしかも成功したから照れてるの？シリウスはウブだなぁ」

「…お前にピンクは似合わねえよ」

「えっ」

「それに痛い」

「えっ私の頭が…？」

ぎゅっ

「ほら、手繋ぐと痛い」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………」

「…………………とってもらってくる」

「おう」