「な、なんなんだよ!」


半田真一と言うやつは実にけしからん。可愛らしい外見に意外と男っぽい性格。おまけにサッカー部。確かに、他のサッカー部員に比べたら個性的とは言えないが、悪くもない。うん、やっぱり実にけしからん!


「と言うわけ」
「どういうわけだよ!」
「だから、半田はけしからんってことだよ」
「意味分かんない理由でいきなりハサミで襲われたくないんだよ!」
「だから、可愛いからだよ」
「いやだからなんだよ!」
「だーかーらー、まず最初にその頭の上にある寝癖みたいな双葉みたいなやつ、切ってやろうと思って」
「ちょ、ちょっと待て、可愛いとかなんとか言って、それがなんで切ることに繋がるんだよ」
「良いから」
「良くない!てか取り敢えずハサミ置いてくれ怖いから」


仕方ないから近くの机にハサミを置いた。すると授業開始のチャイムが鳴ったので、席についた。半田も席についたわけだがいわゆる私達は隣の席と言うやつなので、半田からの追及は終わりそうになかった。


「で、」
「なーに」
「どういうわけだよ?」
「うるさいなあ、可愛いからって言ってるでしょ」
「だからなんで!」
「半田が可愛いとみんなが好きになっちゃうから」
「は?」
「好きになっちゃうから、やだ」
「え?」
「それだけ」


そう、それだけ


「…なあ、名字」
「なに」
「俺は名字の方が可愛い、と思うけど」
「…ふーん」




ときめく






(20100901)
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