「ごめん、夕飯、作れなかった」



背の低いテーブルに置かれたコンビニの袋に入ったお弁当を電子レンジで温める。他に入っていたプリンとお茶を袋から取り出す。窮屈なスカートを脱いで、ソファーにだらしなく座った。太股に這う大きな手を払いのけてからお茶を喉に流し込んだ。



「閻魔は、食べたの?」

「うん」

「お弁当?」

「うん」



あっそう。もう一口お茶を飲んで、お弁当に箸をつける。隣でプリンを食べ始める閻魔の横顔を盗み見て、テレビのスイッチを入れた。くだらないバラエティー番組をBGMにのんびりとお弁当を食べる。



「俺風呂入ってくる」

「ん」



脂分の多いカロリー高そうなお弁当と半分だけ残ったプリンは私の胃の中に収まって、気持ち悪さをお茶で誤魔化した。シャワーの音がやけに大きく聞こえて、テレビの内容なんか全然頭に入ってなくて、不燃のゴミ箱の中は空っぽだった。



シャワールームで溺死して
香水と洋服で安っぽいラッピングしよう