《ごめん、別れよう》



名前にしては短いメールだなぁなんて呑気に考えながら文字が羅列した携帯画面を眺めていた。暦上春になったと言えどまだまだ寒い。温かい布団から出れずに、学校に欠席の電話をいれた。


昼頃に目が覚めて切なく鳴るお腹を軽くさする。そういえば今日はまだなにも食べてない。布団から這い出て、冷蔵庫の中を物色するとプリン(半額シールが貼ってある)とチョコが出てきた。これ、ご飯になるのかな。暫く考えたけれど、買い物行くのも面倒臭いしもうなんでもいいか、なんて思いながら甘ったるい昼食を胃のなかに押し込めた。プリンうめえ。

そういえばさっきのメールの返信をしてなかったことを思い出して枕元で充電器に繋がれてる携帯をいじる。名前にしてはシンプルで絵文字もデコメもない一番上の短いメールを眺めながら、口の中でチョコを溶かす。あぁ、そうだ、振られたんだっけ。意外にも冷静な自分自身に驚きながら適当に言葉を探して返信を返す。


《今までありがとう》


短く文字を打って、多分最後になるであろうメールを送信した。
大丈夫、辛くないから。




もう余裕で好きじゃないし。
(嘘吐いてごめん)








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