■ サディスティックロマンス

※突然のホモ




「おい、いつまで寝てやがる」
「…どこぞの鰐が昨日散々無体を強いてきたから身体中痛くて目は覚めてても起きられないんですー察せよこの何様俺様サディスト野郎」
「ひいひいヨがってたじゃねェか」
「あれのどこをどう見たらそうなんだよ阿呆! 明らかに痛みと戦ってたじゃねぇかよ!」
「あ? その割には随分イってたようだが?」
「っ、知るか! 毎回痛いわ苦しいわ堪ったもんじゃない…ッ」
「逃げてもいいんだぜ」
「追い回して追い詰めて捕まえて泣き叫ばせるのが愉しいからだろ、その手には乗らん」
「…チッ」
「……たまには普通に愛してくれよサー」
「それは無理な注文だな、こうする他には愛し方なんざ知らねェんだ」

 そう言ってゴツい指輪を嵌めたデカい右手が俺の首に指を回して、気道を狭めて、じわじわ力を込められて、酸欠にくらくら視界が歪む。だけど珍しく唇にキスをくれたから、取り敢えずはこれで許してやろう、なんて。
 何だかんだ俺も大概、狂っている。







傷付けずには愛せない、傷付けなくては興奮出来ない、
真っ当に愛せるなら俺だってそうしてやりてェさ

13.06.02


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