■ 貴方の は不味い

ばりばり

「…※※※」
「なァに、鳥ちゃん」

ごりごり

「お前さ、俺のは“欲しい”って言ったことねェな」
「…うん、ないね」

ぐちゃぐちゃ

「何で? 好きなんだろ」
「えー、だってねェ…きっと、」

もぐもぐ
ぶちぶち
むしゃむしゃ

ごくん、


貴方のは不味い


 そう言ってにこりと笑った※※※は本当に、ゾッとする程に真っ赤で 塗れで深紅で綺麗で、だから俺は今日も新鮮な肉を与え続けることを止められない。
 その牙が俺に突き立てられることが、殆ど確定的に永久にないのが、物言わぬ肉塊に嫉妬しちまうくらいにとてもとても、残念だった。


(好きな人のは不味いんだって、言ったげるのは止しとこう)







人肉嗜好の彼女とドフラ
因みに生派。食中たりと寄生虫にはご用心。

13.05.31


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