■ うちのお頭

 うちのお頭は正直言って脳筋馬鹿です。

「お頭…毎回言いますけどせめて読ませる気が感じられる字で書いてくれません?」
「ア? 書いてあんだろちゃんと」
「書いてないよしかもスペル間違い過ぎてて最早暗号だよ?!」
「煩ェな根性で読めそんなもん」
「出たよスポ恨理論…やってらんねーよ畜生…」

 うちのお頭は正直言って朝に弱過ぎです。

「※※※…飯……、」
「自力で起きたのは誉めてあげよう、でも髪の毛鳥の巣だからね? ついでにほぼ全裸で出歩くの止めようね?」
「んー…」
「あーもう何で朝だけこんな低血圧なのほら起きてーお頭顔洗おうねー?」

 うちのお頭は正直言って喧嘩っ早いです。

「キラーさんまたお頭ですかねこれ」
「違いない」
「何で毎回うちの船の出港はこうも慌ただしいんだか…お頭大人しく出来ないのもうちょいこうさぁ…」
「キッドがキッドである限り無理だろうな」
「……違いない」

 うちのお頭は正直言ってちょっと可愛らしいです。

「テメェら何ボンヤリしてるさっさと船出せ!」
「はいはい動いてますよーだ」
「あぁ※※※そっちは、」
「※※※どこ行こうとしてんだコラ。お前はこっちだろうが」
「はぃ? ん? あれ? きききキラーさん助けて見送らないで和やか目線で…!」

「………頭ーお頭ー? そんなぎゅってされたら痛いんですけど潰す気なら言って下さい逃げるんでー」
「お前あんま他の奴らに構うな」
「……急にデレないでよ反応に困る」
「そのまま困っとけ」
「へ? ひゃッ、やだどこ触っ…んぁ、あ、やだキッド待って…っ待ってって、ば…ふ、ぁあっ、やぁん!」

 私の恋人は正直言って、ちょっとばかり、嫉妬深いです。







歳上彼女と我儘な船長

13.09.16


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