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▼ 赤い目をみつめる

「アルビノ、っているじゃないですか、わたしも最近知ったんですけど、体内のメラニンが少ない動物。あれって人間にもいるらしいですね。人間のアルビノはそんなでもないんですけど、動物のアルビノって目が赤いのが多いらしいです。網膜のメラニンが少なすぎて血管の赤色が透けて見えるんだとか」
「白ウサギとかか?」
「うーん、わたしが見たのは赤い目をもつ白いペンギンでしたけど、たぶん白ウサギもその類じゃないですか?
ゾンビマンさんはアルビノでもないのに光彩が赤いから、なんでなんだろうって思って」
「さあ、なんでなんだろうな、気付いたらこうだった。元々別に色があったのかどうかさえ思い出せない。なまえ、見つめすぎじゃねえか?照れる、やめろ」
「でも、綺麗ですよね。お星さまみたいにきらきらしてて。ちなみに、わたしが好きな星も、遠くに離れていってる星程赤いんです」
「俺はこんなに近くにいるのにな」
「へ?」
「俺は、その何億光年離れている星とは違ってこんなになまえの近くにいるのにな」
「あ、そういえばゾンビマンさん、顔近づけすぎな気が、さっきよりだいぶ近いですうわなに腕掴んでるんですか離してください離せ!」
「なまえが見つめてくるのが悪い」
「なんですって……ッんむむ!?」


2013/06/30


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