▼ ドキン!2
ドキン!の続き。
アマイマスク←主人公←ゾンビマン設定。
「なまえ。」
「なによ。」
「好きだ。」
「はぁ?いきなりなんなの?寝言は寝て言えゾンビ野郎。」
「俺はなまえが好きだ。」
「あっそ、じゃあわたしも言うわ。わたしはアマイマスク様が好きなの。邪魔しないで。」
今日もなまえは愛しのアマイマスクの追っかけに勤しんでいた。彼が戦っている姿をカメラにおさめるのはもちろん、今日は彼のドラマの撮影を覗いていた。うん、今日もかっこいい。
「なまえ。」
「なーにーよー。」
「俺を見てくれ。」
ゾンビマンはなんとなく悲痛を含んだ声色だった。ゾンビって名前に含まれているくせに。
「いつになったらお前は俺を見てくれるんだ。」
「そんなもん、私が知るわけないわ。」
ほんとに、わからない。自分のこころが。少なくとも、今の一瞬はゾンビマンに気を取られていた。
声色につられて、彼の顔をちらりと見る。
彼はまっすぐなまえを見つめていた。
なまえはぱっと目線を逸らした。
なんで、そんな気になってしまうようになったのだ。わけがわからない。
わたしが好きなのは誰?
2013/04/29
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