01.貴方との出会い
それは突然だった。
ある日、親友の優里が泣きながら私の家に飛び込んできた。

「海月〜!どうしよう!!私…私…」
「落ち着いて。何があったの?」
「彼に…お前は遊びだって言われてフラれた〜!」

そう言って大泣きする優里。
そういえば優里の彼氏は大学生っていってたな。
いくら優里が大人っぽくても大学生も大学生だ。
なんか無性に頭にきた。

「私が明日話つけてくるから」
「でも…」
「大丈夫だから」

止める優里をなだめて次の日、学校が終わると速攻で優里の彼氏がいる大学へと向かった。

そして優里から預かった写真を片手に校門の前で優里の彼氏が来るのを待った。


そして何時間後、優里の彼氏が現れた。何人か連れはいたが構うものか!

「あの!優里のことどうしてフったんですか?!」
突然現れた私にビックリしながらも彼氏はへらへらしていた。
「だって知らなかったんだぜ。中学生なんて。オレロリコンじゃないし。それに、これからバイトもあるし相手できるかよ」
「お前…!」
相手の態度に完全にキレた私は殴りかかろうとするとその前に相手の胸元をつかんだ人がいた。

それが涼介さんとの出会いだった。

「お前、相手に失礼だと思わないのか?」
「なんで高橋がキレるんだよ。相手はオレを騙したんだぜ」
「騙されるほうも悪い」
きっぱりと言った涼介さんは私に頭を下げた。
「すまない。こいつには後からきつく言っておく。今日はとりあえずもう遅いから送ってくよ」
「でも…」
「甘えときなさい。私からも涼介くんと怒っておくから」

渋っていると突然現れたキレイな女の人にドキッとした。キレイで凛として私の理想…。
素直に首を縦にふってしまった。

「はい…そうします」
「オレのときと随分態度が違うな…。家はどこ?」
「渋川です」
「じゃあ送ってくよ」

「あの…ありがとうございます」
「大丈夫。それより貴女の名前は?」
「海月です。藤原海月…」
「海月ちゃん、またね」

手を振る香織さんにお辞儀をすると涼介さんの運転するクルマに乗って家へと向かった。

「すみません…送ってもらっちゃって」
「別にいいよ。怒りは収まった?」
「…はい。涼介さんと香織さんのおかげで」
「よかった。あとそんなに堅苦しくならなくていい」
「涼介さん…ありがとうございます」

そこから私と涼介さんと香織さんの関係は始まった。


優里には彼氏からきちんと謝罪があったそうだ。
よかった…。


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bkm
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