それは所謂夏の所為


 たるい。

 何がってそりゃ、ベンキョーだとか夏の暑さだとか色んなモンがだりー。

 大人しく教室にいてもくどくど説教垂れるセンセーやらさつきやらがうるさくて仕方ねえ。

 こんなあっちーのにシャキッとしろだと?まず教室にクーラーを付けろ。話しはそれからだ。


 だから俺は保健室に逃げ込むわけで、それはそれで保険医のセンセーがうっせーけど、いない時間帯を知ってる程度には常連だ。


 教室は暑くてたるくて、オアシスとも言える保健室に保険医もいなくて、だから俺はここに来るんだ。他意はない。



「来ると思ってたよ」

 そう言っていつものようにくすりと笑う先輩に、会いたかっただとかそんなのは全然思ってない。

「先輩もどーせサボりだろ」

 保健室独特の匂いが鼻の奥をついた。先輩は保険医のデスクに頬杖を付きながら、相変わらずくすくすと笑った。

「私は避難だもの」

 先輩は椅子をくるくると回転させてみせた。裸足のままぷらぷらと足を投げ出して、子供みたいだと思う。
 子供みたいなフリしてるくせに、白い脚がいやでも目に入るだなんて。絶対わざとやってるに違いない。

 「座れば?」と手前のソファーを指差す先輩を無視して真っ直ぐベッドに向かう。


「添い寝してあげよっか?」

「いらねーよ」

 カーテン越しに届く声にぶっきらぼうに返すと、やはり先輩は楽しそうに笑った。

高校設定
わけわかめ(古)
スレ峰だけど地はピュアな峰氏と余裕先輩
でも桐皇には教室にクーラーありそうだよね



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