家出娘 1
アスベル
「そういえば、グレルサイドでヘスティアという男性に会ったよ」
リドル
「ぐはぁっ!…め、珍しいこともあるんですね。あはは、奇遇奇遇」
シェリア
「あからさまに怪しいわね。家族?」
リドル
「知りません」
アスベル
「俺が騎士学校の出身だと聞いた時、真っ先に聞かれたよ。
『リドルという名の、大剣を扱う少女を知らないか』って」
リドル
「…別に。そんな…」
アスベル
「リドル。今だから言えるが…帰れるときに帰ったほうがいい。
何もかもなくなってからでは遅いんだ。彼は本当にリドルのことを案じていたよ」
リドル
「!お父様…」
アスベル
「まあ、殿下に仇なしているようなら、この手でぶった切るとも言っていたが」
リドル
「……だと思った…」
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