呼称談義 2
リドル
「シェリアのナイフ捌き、かっこいい。騎士団にはいなかった戦い方だね」
シェリア
「そうかしら?私はこれが一番性に合っているんだけど」
リドル
「アスベル先輩の抜刀術も、相変わらずの冴で。見惚れちゃいました」
アスベル
「…なあリドル、ちょっといいか?なんでシェリアは呼び捨てなんだ?」
リドル
「え?…そりゃあ呼び捨てにって言われたからですけど」
シェリア
「最初は私にもさん付けで敬語だったわよ?」
リドル
「年上と目上には基本的にそうですよ」
アスベル
「ためしに俺のことも呼び捨てにしてみてくれ」
リドル
「わかりました。アスベル…」
アスベル
「…」
リドル
「……さん。あれ?なんでできないんでしょう。アスベルさん」
シェリア
「おかしいわね。男女の違いかしら?」
アスベル
「いや、多分騎士団の『目上を尊ぶべし』が徹底されてるんだと思う。さすがだな…」
リドル
「ええ?もう退学したのに!なんか凄く嫌ですアスベル先輩……あ。」
[prev next]
top