「それで、アニスがクリスマスパーティをするって言うからさ。
 サンタ役の俺がルークとユノを探しに来たってわけだ」

「へえ」

「会費は確か500ガルドとか言ってたな」

「高いですよ。知ってますか?ガルドって円に換算すると0一個増えるんですよ」
「円?」
「こっちの話です」

「あと会費別に、300ガルド以内でプレゼントを用意しろだと」

「なんで会費よりプレゼント費用のほうが少ないんですか」

「さあな。それはアニスに訊いてくれ。
 ……ところでユノ、君はどうしてルークを抱きかかえているんだい?」

現在の状況。
私。ルーク。サンタ服のガイ。
いえ、特に深い意味はないのですが、強いて言えばなんとなくです。

先程の会話を踏まえた上で、なんとなくルークを護らなければと思ったのです。

「…あのさ、ユノ。
 気持ちは嬉しいんだけど、ユノにとって"護る"って結構大事な言葉じゃなかったか?」
「嫌ですねルーク、メタ発言は控えてください」
「君はガンガンしてるじゃないか」
「私はいいんです」

何故なら私だから。ユノ・リーランドだからです。
閑話休題。

「とりあえず、早く来てくれよ。ティアやジェイドも待ってるし」
「「……ジェイドが…?」」
「気持ちは分かるが、事実だからな」

ガイが微笑んで、手招きします。
仕方ないですね。折角なのでアニス主催の聖夜祭、お呼ばれしましょうか。

立ち上がるついでに公園の奥を覗きましたが、
アッシュとナタリアは相変わらず仲睦まじく雪の中を歩んでおりました。


これもまた仕方ないので、祝福して差し上げましょう。
メリークリスマス。リア充どもに、幸あれ。


そしてついでなので、私を含めた人々も祝福しておきましょう。
メリークリスマス。非リア充たちにも、幸あれ。


…あ、やっぱり、あそこにいるアッシュは爆発して欲しいと思います。
切に。




 


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