静帝で腐男子なみーくん[
2010/12/15 07:19
静雄はいつも畏怖の目を向けられていた。それはいつものことなので気にしていなかったのだが、今は何故か畏怖ではなく、それとは違う何かを向けられている。
携帯が震え、画面を見ればそこには『竜ヶ峰帝人』と書いてあり、本文は今から会えないかというもの。
静雄は嬉々として肯定の返事を返した。
「すみません、急に呼び出したりして…」
「いや、今休憩だから大丈夫だ」
帝人に部屋に入れてもらうと、パソコンに電源がついていた。そして、そこには例の写真が写っている。
「あの、怒らないで聞いてくれますか?」
「ああ」
「実は、この写真を臨也さんにも渡したんです。そしたら、次の日に画像がネットにアップされていて」
「な…ッ」
あの目はこれだったのか、と口元を引き攣らせる。臨也に対して怒りが湧いてくるのを帝人の言葉を思い出して我慢する。
「僕も狩沢さんに言われて知ったんです」
『みかプー!みかプーも仲間なら言ってくれたらよかったのに!で、もしかしてお姉さんが貸してあげたBLにハマっちゃったのかな?』
『え、ええ?!』
帝人は一方的な尋問を思い出し、遠い目をする。
「本当にすみません。静雄さんは僕が無理にお願いしただけだって言っておきましたから。あと、画像は全ての掲示板から削除しておいたので、一応大丈夫だと思います」
「…おう」
再度「すみませんでした」と謝る帝人に、静雄は慌てて気にすんなと頭をくしゃくしゃと撫でてやる。
帝人は一瞬目を丸くした後、「ありがとうございます…」とぼそりとつぶやいた。
「僕、静雄さん大好きです」
「…え」
「あっ、いや、変なこと言ってすみません。もうそろそろ休憩終わりなんじゃないですか?また連絡しますね」
「あ、ああ…」
半場呆然としながら帝人に背を押され、家を出る。扉が閉まる前に見た帝人の頬は真っ赤に染まっており、思わず口をぽかんと開ける。
少し固まっていた静雄だが、落ち着いて携帯を取り出すと、帝人に掛ける。数秒した後、扉の向こうからと携帯から声が聞こえる。
『…はい』
「…あのよ、さっきの」
『すみません。忘れてください』
「…CPの表記って先か後、どっちが攻めなんだ?」
『え?攻めが先ですけど…』
「じゃあ、静帝ってのはどうだ?」
沈黙の後、目の前の扉ががちゃりと開く。そこから覗く大きな瞳は、少し潤んでいた。
「…いいんじゃない、ですか?」
「そうか、よかった」
微笑みかければ、帝人は顔を真っ赤にして扉の向こうに引っ込もうとする。
静雄は逃がさないとその華奢な腕を掴んだ。
終わりーー!
友達に突然終わった…とか言われたけどこの小説はただの自己満足だからね!
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コメント
2010/12/17 22:19 みーくん信者
みーくんが幸せになってよかった!ぐっじょぶですd ・`ω・)+
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