臨帝で学パロ2
2010/11/26 07:23
臨也は腕を摩りながら惣菜パンを膝に抱え、体育教官室の前で帝人を待つ。
約束をしているという訳ではないが、一緒に食べることができないかと此処で座り込んでいる。教師達は怪訝そうな表情で前を通り過ぎて行く。
視界に少し大きなジャージを着ている青年が歩いてくるのが見える。臨也は慌てて立ち上がった。
「帝人君!」
「あれ…臨也君。どうしたの?」
「一緒にお弁当食べよう」
「うん。ちょっと待っててね」
帝人は教官室に入ると弁当箱を取り、速足で出てくる。
「屋上に行くの?」
「うん、あそこは俺と帝人君の逢い引き場所だからね」
「その言い方やめてよ」
帝人はくすくすと笑いながら臨也の後ろを歩く。
屋上は相変わらず冷風が吹き付けていて、帝人は身をぶるりとさせる。臨也はタンクの後ろにある取って置きの場所を教えてあげた。臨也がこの場所を教えたのは帝人が初めてだ。
「へえ、いいね此処」
「でしょ」
小柄の弁当箱を開ける帝人に、臨也はそれをじっと見つめる。
「何?」
「そんだけで足りるの?」
臨也の手の中にはパンが三つある。
弁当は冷凍食品を使っていないらしく、小さいながらも美味しそうだった。
「…ねえ、帝人君。俺のパンとそれ交換しようよ」
「いいけど、どれ?」
帝人はおかずを欲しいのだと思っていたらしいが、臨也は弁当そのものを要求していた。承諾されたのだから、と帝人の弁当を引ったくる。これだけでは足りないので、帝人に二つ、自分に一つのパンにした。
「え、え?」
「明日からは俺の分も作ってきてよ。お金は払うからさ」
「いや、お金はいいんだけど…」
「じゃあ約束。あ、メルアド教えて。互いに学校来ない日とかあったら困るだろ?」
「…まあいいけど」
──帝人君の弁当とメルアドゲット。
帝人は押しに弱いので、押し続けたら勝つのはわかっている。
電話帳に登録された『竜ヶ峰帝人』という名前を見、文字にすると尚更厳つい名前だなあと思う。
臨也のパンを頬張る帝人を見つつ、弁当箱に手を伸ばした。
臨→帝みたいだ
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コメント
2010/11/26 21:08 (´∀`)
はじめまして。
とっても面白いです!!
続きをぜひ!!!
2010/11/26 19:17 奈倉
続きをッ・・・!
続きを是非・・・!
臨也がカワイイ・・・
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