眠り姫が囁いてあたしの心はバラバラだった。あのこはいないあのこはもういない。

十億の星屑は降り注いでもたどりつく先は泥濘だ。きらきらきらきら美しく哀しい。

生臭さと嘆きは内側から湧き出て決して外からはやってこない。堰き止める術は薬屋で買えばいい。

いつか見えなくなる君の物語は僕が大切に大切にして装飾のついた小箱にしまいこんで一千年先の子孫に託すことにする。おそらくそれはパラレルワールドもしくは惑星。

輪郭のない線が床に散らばっている教室の中。その端につながり記号に閉じ込められた彼らはどうしようもなく不自由で果てし無く限りなく自由だ。

そしてそのうちロマンを失いなにも感じなくなる。全てを忘れ屍となるさだめ。

碌を学んでおとぎ話を食したあたしは光に夢見て明日を生きる。縁結びは苦手だけれど。




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