| 人はそれを神と呼ぶのだ 関口くん（もしくはその著作）に触れた人がある一定の割合で加虐願望を抱くのと同じように、京極堂に触れた人が同一化願望を抱くこともある程度（極稀に）存在するのでは あるいは神聖視する人間の方が割合としてはもっと多いかな 京極堂に対して京極堂が望まない類いの感情を一番多く抱いてるのが関口くんだから…… 関口は過去中禅寺に対して同一化願望を持っていて（今はない）それと同時に中禅寺が理想から外れることに怒りも覚えていた その怒りは今も続いていて求めているものを与えられない憤りを感じている 救ってほしいのに中禅寺は救えない 期待 同一化願望と憧憬 理想像の押し付け あと救われなかった（救えなかった）ものたちの恨み怨恨 京極堂が向けられているもの 重荷 十字架 あと神聖視 京極堂を全知全能の神のように見るものは多い 実際そう見えるし中禅寺本人から離れるほどそう見える その評価から逃れられない 人に戻れない だから隠居してる 「君は知的で、頭がよくて、とても……有能だ。でも君の生き方を羨む人間はいないだろう。君のその能力を誰もが求めるが、君自身は誰にも求められない。君の本性を知る者は誰もいない。君がそれを必死に隠しているから」 京極堂は実質サイコパスなんだと思ってる 言葉で人を操るその性質ゆえに自分と同等かそれ以上の頭脳の持ち主か特別洗脳に耐性のある人間としか対等な友人になれない京極堂 関口くんは一番強く洗脳されてる サイコパスな中禅寺は意識的／無意識的はともかく周囲を操る術に長けているしその能力で他人の生殺与奪さえ手にしてしまえるから意識して手練手管を使う／使わないの選択をしている 関口くんは若き日の驕りとそれゆえの過ちの犠牲者 己が神ではないという戒め 京極堂の「人は人を救えない」「幸せになることは簡単なんだ――人を辞めてしまえばいいのさ」って言葉がいつまでも京極堂を幸せにしない 人であろうとするがゆえに京極堂は誰も救えない（自分自身さえも） [＊前] | [次＃] ← |