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昨日上げた話のラストもそうなんだけど、京極堂の言葉を聞こえないふりをする関口君が好きらしい。背中を向けて耳を塞いで眠る、完全に言葉を遮断するスタイル。本当は聞こえてるけど、聞こえてないってことにしておけば聞かなかったことにできる。知らなかったことにできる。責任を負わなくていい。
世界に対して、見たいものだけ見る。知りたいことしか知らない。覚えていること以外は忘れた。そういう在り方はそれもまた卑怯だと僕は思うがね。しかしそれが「普通」という在り方なのだろうな。自分に関係のあることにしか興味をもたないというのは生物としてはおそらく正しい。
「知識は人を生きづらくする」、これは事実だ。知らなければ良かったということが世界には溢れている。普段口にしている精肉がどのように家畜を屠殺して加工して自分のところまで届くのか、自ら知りたいという者はあまり多くないのではないかね。被差別者が人間であることを無視する人々もいる。
知らないということは疑問をもたないということだ。知ることは考えることに繋がり、思考は「当たり前だと信じていたことが本当に当たり前なのか?」という疑問を生む。自分に、世界に疑念を抱く。それが生きづらさの正体だ。
知ってしまえば考えてしまうから、関口君は知らないために耳を塞ぐのだ。誰かに愛されているなどと知ったなら相手を愛さねばならないと思ってしまう。できないことを期待されるのは苦痛だ。期待されていると知らなければ、報いない私に責任はない。愛の囁きなど、私は聞かない。
(強引に京関に持っていく)


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