| 前に進むことも後ろに戻ることもできなくて大人でも子供でもない中途半端な存在に留まり人は醜い世界は汚いと絶望しながらそれでもどこか期待せずにはいられないで本を読む中禅寺君と愛されることを知らないで初めて与えられた愛に戸惑い応えられない自分を卑下している関口君をください 愛されることをそもそも諦めている関口君。ただ生きているだけ。何もかも他人に押しつけるけど期待はしてない。すっぱり諦められる、特に執着もしない。だから欲望がない。そんな関口君に惚れて自分だけは傍にいるから何でも叶えてあげるから自分だけは無条件に君を愛してるって呪いをかける中禅寺君。 関口君は中禅寺君の愛にどう応えたらいいのかわからないから初めは反発する。何も求めないから求められているものがわからない。返さなくてもとめどなく与えられる愛に恐怖すら覚えるよね。でも中禅寺君はそんな関口君が愛しい。何も求めない関口君にこそ何もかもを与えたい。 いずれ関口君は中禅寺君の愛情に依存して失ったら死ぬくらいに思っててほしい。でも求めないから与えられるんだってことに薄々感付いてるから愛してほしいって言えない。卒業間際になって失う恐怖に怯えはじめるけど、失いたくないとも言えないでただ泣く。 [＊前] | [次＃] ← |