memo | ナノ
▽尚恨めしき
陰陽師と楽狂い
「晴明?」
晴明はぼんやりと月を見つめていた。
「月が沈まねば良いのに──と、思うてな」
「何故だ」
「明けぬれば───否、朝になればお前が帰ってしまうからさ」
「おれの所為か」
「そうではない。ただ、お前がいないのは厭なのだ」
「晴明、」
博雅の声に、晴明は唇を歪めて手の盃を干した。
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