2012/02/02 16:10 心中しようか 「第二の太宰になりたいとでもいうのかい」 彼は大して驚いた風も無く云った。 「生き残るのは君だよ。君が太宰さ」 「僕は大庭葉蔵じゃあないぜ。僕に上司幾太になれというのか」 つくづく冷静沈着が服を着たような男である。 「お得意の詭弁ならあとにしてくれたまえ」 空はあんまりにも綺麗で、僕は少しばかり太って、石榴が到頭獲物を捕まえて、蝶が燐粉を僕にかけていったから、酷く死にたい気分なのだ。 ふふふと男は含み笑いをする。 「まア───君がいいなら良いとしようか」 私はあっさりと押し倒された。 「???」 「君が誘ったんだぜ?─────心中(セックス)しよう、って」 「違う!!」 Fin. オチが阿呆だなぁ H23.06.12. |