真っ白だ。

目の前の光をなんとも捉えられずに体が傾くのを感じた。なんだ、。宙の感覚がある。思考が停止している筈なのに、その事がハッキリしている脳。地面はどこだ。






彼女が言った。
「頑張ってね」
「ああ…アイツは必ず俺が倒す」
思わぬ形で戦う順序が替わったとしても、覚悟に変わりはない。この為にここまで来たのだから。だが、
「…気をつけてね」
今までの試合を見てもその被害は凄まじい。俺の気持ちを察知したかのようにポツリと呟かれた。
「ありがとう、なまえ」
笑顔で返して踏み出した。彼女も笑った。





悲痛な声が遠くで俺を呼ぶ気がした。

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