「遊園地行こうよ!」
ドアを勢いよく開けたかと思えばなまえが飛び込んできて笑顔でそんなことを言った。
「なぜ私がそのような所に行かなければならないのですか」
「いいじゃん、行こ!」
「嫌ですよ、他をあたりなさい」
「大道寺さんはオジサンでしょ!保護者でしょ!私の面倒見る義務がある!」
「オジサンではありません、天童くんでも誘ったらどうです?」
むすうっとなまえの頬が膨れる。やれやれと肩を竦めた。
「全く…、オジサンと行ったところで貴女は楽しくないでしょう?」
呆れたように大道寺が言えば、ますます膨れっ面になった。
「馬鹿!ジュース飲み干してやる…っ!」
「な…っ」
それよりも、なまえの顔が気になった。以前と変わらない対応をしているだけなのに、最近は何故そんなに悲しそうな顔をするのですか?
「遊園地なんて子供じみた所でなければ、行ってあげてもいいのですがね」



気持ちを届けるのは難しいもので。

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