「あの、えーと、…離して?」
「やだ」
水地くんは私の腰に手をまわして肩に顔をうずめて、そのまま。今朝、目が覚めて携帯を見ると連絡が入っていて、来てみるとこの状況。いつだって不安定だなと思っていたけど、付き合っているうちに、夜は乱暴になって朝は甘えん坊になるんだななんて感じるようになった。ついていけなくなるかと思っていたけど、実際振り回されながらもやっぱり好きで。
「(可愛いよなあ…)」
頭を撫でた。低い彼の体温がすごく心地良くて眠くなる。
キミは気まぐれなネコ。
「朝ご飯食べ行かない?」
「いただきます」
「…へ?え、ちょ…っ」
「なまえ」