「また出かけるの?」
「うん、約束してるの」
「また、僕を置いて?」
なまえの柔らかい体に回した腕に更に力を込める。寂しい。腕に込める。お洒落した彼女は困った顔をほんのり赤らめる。そんな可愛い格好して、外を歩くなんて許したくない。ずっと閉じ込めて、傍にいたいのに。
「女の子とだよ?」
「でも」
「待ってて?ね?」
僕の前髪を細い指が梳いて、恐れもせずに目を見つめるから、軽いキスをした。ああ、キミが欲しい。せめてなにかキミを感じられるものが。首筋に吸い付くと、なまえはくすぐったそうに笑った。
「お土産買ってくるね」



彼女が買ってきたのは、お揃いの、リボン。
「絶対似合うよ!」
僕は嫌な顔をしながらも、嬉しくてたまらなかった。

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