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フライパンの中にある太陽っていったら、何だと思う?
バカみたいな質問をしたと思う。実際ナノは私の質問を聞いて不機嫌そうな顔をした後、目を背けた。何だその態度。私のこと壊れたとか、何バカなこと言ってンだとか、思ってるわけ?まぁ自分でもキャラじゃないなぁとは思ったけど。
だけど、無視だけはしないでほしい。適当でもいいから、応えてほしいの。きっとナノの頭の中に過ぎったそれが、答えなんだから。


「…目玉焼き」
「そう!正解だよナノ君!流石だね!」
「バカみたいなこと聞くな」


ナノには伝わってるかな。この意味が。小さな世界の中にある大きな太陽。ナノが、私にとってそんな存在なんだよって伝えたかったの。この大きな世界に存在にある、小さな太陽。ナノがいるから、私毎日頑張れるんだよ。
きっと伝わってないんだろうな。でも、どうしても知って欲しくて言ってみたら、ナノから返ってきた言葉はただひとつ。「気持ち悪いなお前」だった。ちょっとショック…いや、かなりイラッと来たけど、まぁ今回は見逃してやるよ。
小さく聞こえた「…俺も」っていう声、私はちゃんと受け取ったから。


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