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こんな展開あったものだろうか。朝学校に来て靴箱を開けると白い、小さな封筒がある。丁寧な文字で『狩屋くんへ』と書かれた文字は、見覚えのあるものではなかった。誰からだ、そして何の真似だ?浮かび上がるいくつもの疑問を巡り会わせる前に、背後から声がかかった。「おはようかりやー!……って何それ?何それ?!」正直うるさいのがきた、天馬君だ。いい人だけど、ちょっとこういうときのテンションは嫌いだ。

「おはよう、天馬君」
「何隠してるんだよ、もしかしてそれ狩屋宛てのラブレター?!」
「べ、別に、まだ中見てないし。つか天馬君ちょっと黙って」

そんな大きな声でしゃべって誰かに聞かれたら恥ずかしいだろ俺が。まぁまだ内容がラブレターと決まった訳じゃないんだから、つか今時ラブレターとかないし、大丈夫だろ。どうせ霧野先輩とかが今日の部活の変更を知らせに置いた紙に違いない。そうだ、そうだとも。それじゃあ内容はっと……『初めまして、いきなり手紙を出してごめんなさい。わたしは2組の名字名前といいます。狩屋君が好きです』待て待て待て待てちょっと待て。手紙がぐしゃぐしゃになってしまいそうなくらい勢いよく閉じ、とりあえず深呼吸で息を整える。天馬君が面白そうに「ねぇねぇ何て書いてあったの?」と尋ねてくる。知らない、知らない。繰り返し心の中で叫んだ。知らねぇし!知らねぇし!

「ねぇ狩屋、手紙何て書いてあったんだよ」
「……天馬君、2組の名字名前って知ってる?」
「え、あーうん、一応。だってその人、テストいっつも一番の人だから」
「、はぁ?!」


……………
………






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