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真っ昼間だというのに、ジュンは野原のど真ん中で寝転がっていた。いや、真っ昼間からなのだろうか。一緒に昼寝しよーぜ!なんて誘われたけど、私は全く眠たくない。むしろ、こんなところで寝られない。横で気持ち良さそうに寝るジュンを見てるだけで、少しだけこの時間を愛しく思えるけど。


「ねぇジュン。外は気持ちいいね」
「聞いてないでしょ、ジュン」
「はは、当たり前か。寝てるんだし」


延々と独り言を呟き、空を見上げる。雲ひとつない快晴の陽気は、私の気分を明るくさせる。不意に見つけた白いそれ。横で寝ているなんてことを忘れ、ジュンを叩き起こす。


「ジュン!ジュン!見て、月がある!」
「はぁ…?何言ってんだよ」
「ほら見えない?あそこに月!」
「見えないよ!」


だからってそんな怒鳴らなくてもいいのに…ジュンの機嫌が少し直ったのを確認して、もう一度言う。あそこに月があるよ、って。あまり目のよくない私は月を見れたことが嬉しくてたまらない。ねがわくばジュンにも同じものを見てほしかったけど仕方ないよね。
だけどたまにはあなたに見えないものが見れるっていいかもしれない。



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